今回はクロッシェではなく、テグス作業のお話です。
手元にある天然石を極力手放したいなと思い立ち、整理しはじめたら、未使用の連ビーズがいくつか出てきたので、あれこれ組み合わせて90個かき集めてみました。
その存在を知った数年前から、ずっとちゃんとしたバッキーボールを作ってみたかったので、胸が踊ります。
準備編
レシピ
実は、以前にも同じように、手持ちの天然石ビーズを文字通りかき集めて作ったことがあります。あまりにもややこしくて、図解をプリントし、一粒一粒塗りながら作業しました。このときは本当にかき集めてしまったので、経験値にはなったけど、とてもじゃないけど作品とは言えないものでした。
その時に参考にした、貴和製作所さんのYouTubeに、今回もお世話になることにしました。後述しますが、手元に揃ったビーズが、大小合わせて90個になるので、こちらがベストだと判断しました。
絶対に、プリントも必要なので、探し回った結果、ビーズドールharuさんのnoteを参照させていただきました。

実はすべて編みおわってからharuさんの動画を見ましたが、制作の過程が一度も早回しとかにならずに進んでいくので、流しっぱなしで一緒に編めそうです。その場合、下にある「私なりのコツ」は全無視で。
ビーズ
ビーズドールharuさんもnoteの中で言及しているように、90個全部が同じ色や大きさだと、たぶんとっても混乱すると思ったので、貴和さんの動画と同じように、大きい石30個、小さい石60個の組み合わせで準備しました。
今回のバッキーボールは、2個編めるだけのビーズがありました。
- A 10mm玉30個と8mm玉60個 の組み合わせ
- B 8mm玉30個と6mm玉60個の組み合わせ
でスタートしたのですが、色やサイズのバランスの再考が入って、最終的には
- C 10mm玉30個と6mm玉60個 の組み合わせ(全部クリアな水晶)
- D 8mm玉の色違い クリア45個 ピンク50個 オレンジ5個 の組み合わせ
で完成となりました。
このharuさんの図解に、貴和さんの動画をみながら、どこが大きいビーズでどこが小さいビーズになるのか、あらかじめ色をつけたものを準備しました。
テグス
最初、軽い気持ちで編みはじめたとき、クロッシェで使っているエミーグランデを使ってみました。なんか、引き締めながら編めばいけるんじゃないかなぁ〜って思って。

甘かったよね。
ということで、後日、テグスを買いにいきました。どの号数を買ったらいいのか全然わからなかったけど、細すぎても太すぎてもダメだろうと、なんとなく、太さ0.33mmの「4号」にしてみることに。
天然石ビーズだと、1mmのテグスは通せた気がするし、バッキーボールはすべての石に必ず2回糸を通すので、このくらいかなと。
結果的には、もう一つ太めでもよかったかもしれないけれど…これで仕上げました。
もう一つ太めはこちら



5号のテグスってないの?
レース糸では緩くなってしまう
テグスの準備編でもすこし書きましたが、最初はエミーグランデ(20番のレース糸)をつかって、パターンAを編んでみました。一通り編み切ったものの、ゆるい。ところどころ結びながら編んでみたらいいのかなと考えつつ、そのまま、色が合いそうだなと思って、パターンBは刺し子糸で作ってみました。が、やっぱりゆるい。
こういうタイプの製作に慣れていないので、順番通りに通して仕上げるだけで精一杯。途中で結ぼうとしても次の工程が何になるのかわからなくなってしまう…。
仕上がったゆるゆるの球体は、上下を押すとベコっと潰れて、円柱状の台座風に…。



台座としてフィニッシュしてもいいか…
一瞬思いましたけど、ふと、10mm玉くらいのアクリルビーズを格子状に編み上げてバッグを作っているインスタグラムをお見かけてしてたのですが、あれがみんなテグスを使っているのを思い出しました。



こういうのはやっぱり、テグスなのかな…
と思うにいたり、ここでテグスを買いに出かけました。
全体図やYouTubeだけでは編みにくい
貴和さんの動画を見ながら作ろうと思っていたのですが、いちいち動画を止める動作が入ることがもう面倒すぎて、結局ビーズドールharuさんの図解に、ひとつひとつペンでチェックしながら進めることに。
ビーズドールharuさんの、全体が見られる編み図がないと絶対編めないと思う一方、あの図だけだと、作りながら今自分がどこにいるのかわからなくなることに気づきました。



チェック自体も忘れて編み進めちゃうので、結局現在地を見失うんですよね…
通すビーズを順番通りに並べて欲しい…と思った私は、自分なりに、表をつくってみることにしました。
するとやっぱり、編みやすい。どういうレシピが自分に合うのかは人それぞれなんだろうと思いますが、とにかく私には合っていました。



レシピは最後に載せます。
テグス10mを編み切りました


結局、レース糸でABを1回ずつ、テグスでA1回、Bを3回、ビーズのサイズを入れ替えた、CとD1回ずつ、合計で8回編みました。



つかれた…
最後のDを編むときにはもう、テグスが残っていませんでした…。ものすごいやり切った感。





8/8 ライオンズゲートの過ごし方としては最高?



ライオンズゲートっていつからある考え方なんですか?私は去年くらいに初めて知った言葉でしたが…いまだによくわかっていません。毎年来るなら、天赦日とかと変わらないような気がしちゃって…。怒られる?
私なりのレシピを公開します
やりきった感満載の私は、バッキーボールを作ることはもうないと思いますが、どなたかの役に立てるかもしれないのでここに「私のレシピ」を残しておきます。



いや、なんかくせになっちゃって、来年同じときにまた、作ってるかもしれない…
このレシピだけでは、まったく作れないです。貴和さんの動画を理解することと、ビーズドールharuさんの編み図も合わせて用意することが、絶対条件ですので、あしからず。



haruさんの動画の解説としては機能しません。あしからず。
○小60個 ◎大30個(あらかじめ、編み図を色分けしておくとわかりやすいです)
頭の数字は編む順番
数字の隣の( )は5角形・6角形を作っていることを示します
- ———————————- 1段目
- 1(5):○○○○○
- ———————————- 2段目
- 2(6):◎○◎○◎
- 3(6):○◎○◎
- 4(6):○◎○◎
- 5(6):○◎○◎
- 6(6):○◎○
- ———————————- 3段目
- 7(5):○○○
- 8(6):◎○◎○
- 9(5):○○
- 10(6):◎○◎○
- 11(5):○○
- 12(6):◎○◎○
- 13(5):○○
- 14(6):◎○◎○
- 15(5):○○
- 16(6):◎○◎
- ———————————- 4段目
- 17(6):○◎○
- 18(5):○○○
- 19(6):◎○
- 20(5):○○○
- 21(6):◎○
- 22(5):○○○
- 23(6):◎○
- 24(5):○○○
- 25(6):◎○
- 26(5):○○
- ———————————- 5段目
- 27(6):◎○◎
- 28(6):○◎
- 29(6):○◎
- 30(6):○◎
- 31(5):○
私なりのコツ
この編み図のコツは、この順番にビーズを通すのが絶対であること。それでうまく5角形や6角形を形成しなかったら、糸を通す自分が間違っています。
例えば、
2(6):◎○◎○◎ は、6角形を編むところ、ビーズを5個いれるので、手元の糸には1個入っている状態。
3(6):○◎○◎ は、ビーズが4個なので、手元の糸には、2個入っている状態。
となります。
ビーズは常に右手側の糸に通して形を作り、左に回した糸先は、必ず左手の糸が出ている隣のビーズに入れて左に進んでいきます。
左手で待機していた糸は、回してきた糸に入っていた一番手前のビーズ(最後に通したビーズ)に通します。左手の糸が右に向かって通すのは、常にビーズ1個だけです。



haruさんの動画では、この部分を「交差させる」という説明で進んでいきます。
例えば 9(5):○○ の場合、5角形を編むところ、ビーズは2個いれるので、手元の糸には3個入っている状態を作りますが、その際、必ず左手側の糸を、左に進めて手元の糸の個数を調整します。
終盤の 19(6):◎○ などは、6角形を編むところ、ビーズを2個いれるので、手元の糸には4個入っている状態。そのため、左の糸を2個先に進めることになります。
例外はないので、最後の、31(5):○ は、左に3個進めることになります。
段が変わる直前(6、16、26)だけ、通すビーズと、手元の糸に通っている数が変わるので注意が必要です。
5角形と6角形は常に交互になっていて、同じ形が隣り合うことは絶対にないので、そこもチェックポイントです。
3段目あたりから、徐々に丸みを帯びてきますが、このとき、山型になるように形を整えます。外側から見ている状態で編むようにしましょう。
貴和さんの動画では最後まで湾曲のまま編み進めていますが、私は途中で辻褄が合わなくなってとっても混乱しました。強引に押して、表裏を変えたくらいです。編み地をひっくり返してしまうと、左右のテグスの流れが逆になってしまうので注意が必要です。
さいごに一言
こうして文章にするとややこしいですね。やりながら自分なりにつかんだコツなのですが、いろんな人の動画を見比べると、やってることは一緒でも、それぞれ少しずつ違うので、あなたにとってやりやすい動画に出会えることを祈っています。


テグスをつかったそれはそれは美しいビーズ手芸やアクセサリーが、巷にはあふれているけれど、私が手を出したくないのは、このテグスそのものの扱いつらさゆえでございます。
テグス作業の一番苦手なことは、必要なテグスの量をどう計算していいかわからないことと、テグスの中央にビーズを入れてスタートすることが多いので、えらい長いテグスを扱わなくてはいけないことですねぇ…。
必要なテグスを切り出さなくても作れるようなレシピをどなたか開発してください…。